マニュアル不用 “星のカービィ ロボボプラネット”




こんにちは。とよとらです。




先日、ありがたいことに会社を通じてUXを学ぶセミナーに

参加させていただきました。



“ビジネスを変える 「ゲームニクス」”の著者である

サイトウ・アキヒロさんにゲームニクスの理論を

2日間、合わせて10時間お話していただきました。



休日の5時間を連続で2日間、、

耐えられるか(?)わかりませんでしたが

もうそんなことを気にする間もなく

楽しく学びある!有意義な時間でした。



ゲームニクスとはなんなのか、

セミナーと本を元に少し紹介させていただきます。


聞きなれない言葉かと思いますが

”使っているうちに思わず夢中になってしまう方法論”

の総称となります。


そんな誰もが知りたいと思うような方法が

上記の本にはまとめられています。


普段ゲームの製作に携わっていて

こうした方がユーザーにとってわかりやすい、

これはわかりにくい、飽きやすいなど

考えるポイントはたくさんありますが

うまく言語化できていなかったり

もっと深く追求するべきところを見落としていたことが

セミナーを通して多くあることに気づかされました、、。




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さて今回は

このゲームニクス理論の5原則、


1. 直感的で快適なインターフェース

2. マニュアル不用のユーザビリティ

3. はまる演出

4. 段階的な学習効果

5. 仮想空間と現実世界のリンク


の一つである


[ 2. マニュアル不用のユーザビリティ ]

- 操作を誘導する画面情報の提示

- マニュアルを製品に組み込みストレスなく掲示する方法論


に着目してゲームを見ていきたいと思います。





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それではタイトルでも記した

任天堂3DS “星のカービィ ロボボプラネット”

を紹介していきます!


(独自の面白さというより、いかにユーザーにわかりやすく

楽しく操作してもらえるかの部分がメインになります)


どんなゲームなのかは下記の動画を

見ていただければと思います。


この短い手足でアクロバティックな動きをするのが

もうたまらないですね。




チュートリアルで操作説明するというシーンはなく、

一番最初のステージであるエリア1で

自然と操作ができるようになるよう構成されています。



こちらはステージ選択画面ですが

エリア1の扉の前に立つと

Aボタン表記がピコピコとアニメーションし、

ユーザーが次にどの操作をすればいいのかを

きちんと提示してくれています。




エリア1には基本的な操作を繰り返し体験できるように仕組まれており、

下記のようなヘルプも適宜用意されています。

一度にさまざまな操作や情報を

詰め込み過ぎないというのは大切なポイントですね。



また動画でもあったように

ロボに乗ってガンガン進んでいくのかと思いきや

エリア1ではロボに乗るフェーズはなく、

カービィだけの基本操作が学べるようになっています。







こんなの当たり前、見慣れている、と思うかもしれませんが

"次の操作に困らない仕掛け” になります。



ゲームニクスの本の中でも

人は動くものや音などに本能的に注意を払う、

と記載してあります。


ユーザーに見てほしい情報や、してほしい操作があるとき

適切にアニメーション + 効果音

を追加させてあげることで注目させることができます。


注目させるパターンが記されてありますので

いくつか抜粋させていただきます。



・操作の流れに沿ってボタンを順々に点灯させて操作順を

ユーザーに掲示する


・画面上のボタンの点滅と色の意味をうまく紐づければ、

ボタンを選択した後の流れを示すことができる。

例えば、決定のようなポジティブな行為の場合はボタンを青色で

点滅させ、キャンセルのようなネガティブな行為の場合は、

赤色で点滅させる


・その他のボタンの役割とSEの割り振りに統一感を持たせ、

音だけでもユーザーが自分の行為を確認できるようにする





マニュアルを読まなくても

ユーザーにストレスなく操作してもらうには

どうしたらいいか、、、、

その方法論が上記以外にもたくさん書かれています!






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2. "マニュアル不用のユーザビリティ" の原則から離れ (離れないか?)

3. “はまる演出” につながるものになりますが

気持ちの良いアニメーションにも少しだけ触れたいと思います。




▽ 敵をコピーした際のアニメーション

(ロボボプラネットでは新しいコピー能力が3種類も追加され

全部で25種類以上になるそうです)

敵を飲み込んだ後、カービィがポーズをとり

星エフェクトが円状に弾けるのですが、

この時カメラが若干カービィに寄り、

画面全体が暗くなっています。



ユーザーが起こしたアクションに対して

適切で分かりやすいアニメーション + 気持ちが良いものを示し、

何が起こったのかの状況理解をしてもらうことは

ゲーム以外のことでも必要不可欠なことですよね。



またカービィがロボに乗った状態で

敵をコピーすると

カービィだけの時と比べて


・破壊力

・攻撃方法

・攻撃範囲

・ロボギミックを操作できる


などが変わって

より気持ち良くゲームを進めることができます。



 ▽ ソードモード


手に持っているソードで、バッシバッシぶっ壊していきます。

可愛いし、かっこいい、、、、



ロボに乗っている状態だと

攻撃アニメーションが豪快になり

敵が吹っ飛んだり、壊せなかったブロックが壊せたりして

面白く爽快です。



こういったアニメーションの気持ち良さは

ゲームのわかりやすさをアップさせ、

プレイし続ける動機になりますね。






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小学校の時に

スーパーファミコン版の星のカービィ(スーパーデラックス)を

プレイさせてもらっていましたが

その時に使われていた、

星が流れるような画面遷移時の音や、

ゴールした時のカービィダンスなどが

3DSとなった新世代(?)カービィのゲームでも

同じように使われていて、

とても懐かしく感じました。



そういった子供の頃に経験したものと同じもの/近しいものを

大人になった今、見たり、聞いたりすると

その時の感情が蘇ってより楽しい気持ちになるので

変わらないものも残しておく、というのも

任天堂の戦略の一つなのかなと感じました。






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今回はたくさんの思わず夢中になってしまうノウハウがある中で

ほんのわずかの項目に絞ってご紹介させていただきました。



興味がある方は是非、

ゲームニクスの本を読んでみてください!




読んでいただき、ありがとうございました!


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